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リトルダーリン (1巻)
著者  :花田祐実
出版社名:秋水社ORIGINAL

リトルダーリンの詳細

あらすじ:

もしも魔法の眼鏡みたいなものがあって、ふりむいてくれる人かどうかわかるなら、片想いなんてしないのに。こんない泣いたりしないのに。きっと、あの人のこと、好きにならなかったのに…。夏のはじまりからずっと、今年はなんだかいいことが続いて。だけどそんな幸運も、もう終わりかなと思っていた頃。懸賞にたて続きに当たって、海外旅行を楽しんだのはいいけれど、すっかり貧乏になってしまった。家賃も危ない。そんな時、私の好きなレコード店がバイトを募集していた。そこには私の好きな夏谷さんがバイトをしている。彼は私と正反対で背が高くて、モテて、そして、なぜか私にイジワルで。でも名前も知らなかった憧れのあの人は、私の中で現実の人になった――。

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シリーズ

    • リトルダーリン
      (2)
      花田祐実
      いさ子さんがせっかくくれた映画のチケットで、大好きな夏谷さんと映画に行ったのに、彼ったら眠ってた。帰り道も、私が履き慣れないパンプスに苦労してても、待っててくれない。私は一生懸命彼を追いかける。帰りにレコード屋に寄ってレコード買うし。「まったく、どうしてああ無神経なんだろ。デートの途中でそんな」いさ子さんが憤る。「いさ子さん。券余ったって言ってたけど私にデートさせようって思ってくれたんだ。ごめんね、なんにも進歩が無くて」最近しみじみ思う。夏谷さんのこと早くあきらめようって。だってね、私の片想いなんて、まだまだラブストーリーなんかじゃやないんだもん。今年の夏も、きっといつもとおんなじ夏。試験と課題とバイト。デートなんて無し――。
    • リトルダーリン
      (3)
      花田祐実
      3月は好き、ほんとはまだ寒いけど、わくわくしちゃって、もうコートなんて着てられない。春はいつも何かいい事があるといいなって…。いつものようにお店に行くと、店長のイギリス移住のために、今月いっぱいでお店が閉店に!? 「そんなの困るよ。勝手だよ!」このお店が無くなっちゃうってことは、つまり夏谷さんとお別れになっちゃうって事でしょ?一緒にお昼食べたり、なんとなくおしゃべりしたり、私だけの特等席から夏谷さんを見られなくなっちゃうって事でしょ。そんな時、お店で女の子が夏谷さんに「デートしてよ!」と言っている所を目撃してしまう。かっこいいな。あんなふうにさらっと言えたら。夏谷さんが誰かと付き合っても、もう私なんか関係ないのにな。
    • リトルダーリン
      (4)
      花田祐実
      いさ子さんが実家へ帰ってもう1年。何も無かったような色々変わったような。私は今の所就職活動中で、2カ月前から友達と住み始めた(社会人になったら仕送りも無くなるので)。夏谷さんは、すっかり働き者のサラリーマンで。私と夏谷さんて「うまくいってる」のかなあ。同居の友人に服を借りて、バッチリメイクして、久しぶりのデートに行った。なのに夏谷さんたら「お前はあんまり化粧しないもんな」だって!? いさ子さんに電話したら大笑いされた。私、本当にみっちりお化粧してったのにー!! あたしがなんで怒ってたのかも絶対分かってないんだ。大変な道のりだわ――夏谷さんに恋人って思ってもらうのは。頑張って作戦考えなきゃ。今度はスーツ作戦よ。どうかしら?

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