弟の顔して笑うのはもう、やめる |ビューン|ティーンズラブ・TL漫画・TLマンガ全巻が初月無料で読み放題

弟の顔して笑うのはもう、やめる(1)

著者  :神寺千寿
出版社名:グループ・ゼロ

弟の顔して笑うのはもう、やめるの詳細

あらすじ:

「おはよう早く死んでねお姫様」今日もまた差出人不明の嫌がらせメールで美羽ちゃんの朝は始まる。おそらく西条先輩の痛いファンからだろう。西条先輩は高 校生にして人気小説家。美羽ちゃんと西条先輩は、美羽ちゃんの弟の蒼介の紹介で付き合い始めた。だけど蒼介は、西条先輩に美羽ちゃんを紹介した事を後悔し ているみたい。美羽ちゃんたち家族がウチの隣に引越してきた三歳の時からずっと蒼介ひとすじの私には、正直美羽ちゃんの存在は邪魔で、彼氏が出来たって聞 いた時はホッとした。これで蒼介を自分だけの物に出来ると思ったから。なのに蒼介は相変わらずで、身体を重ねても私の名前は呼んでくれない。蒼介はいつ も、誰の事を見てるの…

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シリーズ

    • 弟の顔して笑うのはもう、やめる
      (2)
      神寺千寿
      「おはよう早く死んでねお姫様」今日もまた差出人不明の嫌がらせメールで美羽ちゃんの朝は始まる。おそらく西条先輩の痛いファンからだろう。西条先輩は高 校生にして人気小説家。美羽ちゃんと西条先輩は、美羽ちゃんの弟の蒼介の紹介で付き合い始めた。だけど蒼介は、西条先輩に美羽ちゃんを紹介した事を後悔し ているみたい。美羽ちゃんたち家族がウチの隣に引越してきた三歳の時からずっと蒼介ひとすじの私には、正直美羽ちゃんの存在は邪魔で、彼氏が出来たって聞 いた時はホッとした。これで蒼介を自分だけの物に出来ると思ったから。なのに蒼介は相変わらずで、身体を重ねても私の名前は呼んでくれない。蒼介はいつ も、誰の事を見てるの…
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      神寺千寿
      「おはよう早く死んでねお姫様」今日もまた差出人不明の嫌がらせメールで美羽ちゃんの朝は始まる。おそらく西条先輩の痛いファンからだろう。西条先輩は高 校生にして人気小説家。美羽ちゃんと西条先輩は、美羽ちゃんの弟の蒼介の紹介で付き合い始めた。だけど蒼介は、西条先輩に美羽ちゃんを紹介した事を後悔し ているみたい。美羽ちゃんたち家族がウチの隣に引越してきた三歳の時からずっと蒼介ひとすじの私には、正直美羽ちゃんの存在は邪魔で、彼氏が出来たって聞 いた時はホッとした。これで蒼介を自分だけの物に出来ると思ったから。なのに蒼介は相変わらずで、身体を重ねても私の名前は呼んでくれない。蒼介はいつ も、誰の事を見てるの…
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      「おはよう早く死んでねお姫様」今日もまた差出人不明の嫌がらせメールで美羽ちゃんの朝は始まる。おそらく西条先輩の痛いファンからだろう。西条先輩は高 校生にして人気小説家。美羽ちゃんと西条先輩は、美羽ちゃんの弟の蒼介の紹介で付き合い始めた。だけど蒼介は、西条先輩に美羽ちゃんを紹介した事を後悔し ているみたい。美羽ちゃんたち家族がウチの隣に引越してきた三歳の時からずっと蒼介ひとすじの私には、正直美羽ちゃんの存在は邪魔で、彼氏が出来たって聞 いた時はホッとした。これで蒼介を自分だけの物に出来ると思ったから。なのに蒼介は相変わらずで、身体を重ねても私の名前は呼んでくれない。蒼介はいつ も、誰の事を見てるの…
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      「おはよう早く死んでねお姫様」今日もまた差出人不明の嫌がらせメールで美羽ちゃんの朝は始まる。おそらく西条先輩の痛いファンからだろう。西条先輩は高 校生にして人気小説家。美羽ちゃんと西条先輩は、美羽ちゃんの弟の蒼介の紹介で付き合い始めた。だけど蒼介は、西条先輩に美羽ちゃんを紹介した事を後悔し ているみたい。美羽ちゃんたち家族がウチの隣に引越してきた三歳の時からずっと蒼介ひとすじの私には、正直美羽ちゃんの存在は邪魔で、彼氏が出来たって聞 いた時はホッとした。これで蒼介を自分だけの物に出来ると思ったから。なのに蒼介は相変わらずで、身体を重ねても私の名前は呼んでくれない。蒼介はいつ も、誰の事を見てるの…
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      (10)
      神寺千寿
      「おはよう早く死んでねお姫様」今日もまた差出人不明の嫌がらせメールで美羽ちゃんの朝は始まる。おそらく西条先輩の痛いファンからだろう。西条先輩は高 校生にして人気小説家。美羽ちゃんと西条先輩は、美羽ちゃんの弟の蒼介の紹介で付き合い始めた。だけど蒼介は、西条先輩に美羽ちゃんを紹介した事を後悔し ているみたい。美羽ちゃんたち家族がウチの隣に引越してきた三歳の時からずっと蒼介ひとすじの私には、正直美羽ちゃんの存在は邪魔で、彼氏が出来たって聞 いた時はホッとした。これで蒼介を自分だけの物に出来ると思ったから。なのに蒼介は相変わらずで、身体を重ねても私の名前は呼んでくれない。蒼介はいつ も、誰の事を見てるの…
    • 弟の顔して笑うのはもう、やめる
      (11)
      神寺千寿
      急遽西条くんを家に泊める事になった。さっきのキス、西条くんらしくない。どうしたんだろう。蒼介も苛ついている。ふいに、蒼介からのキス。やめて、なんで…西条くんに見られたら…!
    • 弟の顔して笑うのはもう、やめる
      (12)
      神寺千寿
      これまでどんなに蒼介がちょっかい出してきてもスルーしてこれたのに、今日は激しくうろたえてしまった。蒼介の本気に理性を超えて気持ちが揺らぎ始めている。怖い。蒼介に求められる事を心の何処かで嬉しく思っている。この気持ちを西条くんが知ったら、何て言うんだろうか。「今夜は美羽さんの部屋に泊まっちゃダメかな」「…今日は2人で話したい事があるから」
    • 弟の顔して笑うのはもう、やめる
      (13)
      神寺千寿
      2人は、家族?「家族だよ」「家族でいたい」美羽さんがそう言うなら、僕は君を守るよ。蒼介には渡さない。
    • 弟の顔して笑うのはもう、やめる
      (14)
      神寺千寿
      美羽さんの「家族」への異常な執着。この執着がある限り、蒼介が彼女を攫いきることはできない。僕はもっと、美羽さんとの強い繋がりが欲しい。美羽さんと繋がりたい。
    • 弟の顔して笑うのはもう、やめる
      (15)
      神寺千寿
      俺はどこかで壱也の事を下に見ていた。美羽が本当に好きなのは俺だと、壱也じゃないと。でも壱也は美羽を受け止めて、美羽も壱也にはちゃんと寄り掛かっている。俺は壱也に敗けてる。アイツに全部持っていかれるかもしれない。
    • 弟の顔して笑うのはもう、やめる
      (16)
      神寺千寿
      美羽が急に壱也の本を読み始めた。壱也と美羽の距離が縮まっている。あの夜以降、壱也とは学校でも会っていない。俺は、美羽のことをちゃんと壱也に言えなかった。早く言えば…良かった。
    • 弟の顔して笑うのはもう、やめる
      (17)
      神寺千寿
      一週間ぶりに登校して来る筈の壱也が来なかった。他の友人に「お前の姉ちゃん難儀だな」と言われる。週刊誌には『現役高校生作家の女子大学生カノジョ』の見出し。美羽に電話しても繋がらない。電源が切られている。放課後、帰り道で壱也が俺を待っていた。
    • 弟の顔して笑うのはもう、やめる
      (18)
      神寺千寿
      久々に両親の休みが揃った週末。「美羽もうすぐ誕生日だし美味いもの食べに行こう」…と、盛り上がる親父と美羽。風邪気味で全然行きたくねーけど、美羽が誘うのでのそのそ参加する俺。美羽の誕生日当日は当然、壱也との予定で埋まってる。ああ、だりぃ。美羽の誕生日は日曜。朝からデートの準備でバタバタ。ダルそうな俺に美羽が無理矢理熱を計らせる。熱、38.8度。…マジか。
    • 弟の顔して笑うのはもう、やめる
      (19)
      神寺千寿
      「うそ。ちょっと甘えた感出してみただけ」そう言って西条くんは私の手を離した。西条くんの胸の傷、覚悟。私の蒼介への気持ちを知っててもなお求めてくれる姿勢にあの時救われたのに、そんな彼との約束を反故にして、蒼介を選んでしまった。それは家族だから、弟だから。今日だけ…。
    • 弟の顔して笑うのはもう、やめる
      (20)
      神寺千寿
      家族になる。それってどういう…。蒼介の熱はあれからまた上がった。明日も学校へは行けないだろう。西条くんに、またプレゼントを渡しそびれた。今日は2回も渡しそびれている。『返事は今すぐじゃなくていい』『この指輪も誕生日のプレゼントとして今は受け取ってくれればいい』『ゆっくり考えてみて』家族になる。西条くんと家族に…。
    • 弟の顔して笑うのはもう、やめる
      (21)
      神寺千寿
      気付けば日常に押し流されて、現実逃避している。結局西条くんに貰った指輪は一度しか指につけていない。学校帰り、友達と入ったファミレスで偶然百華と百華の母親を見掛けた。遠目にも痩せた百華。百華が激昂して母親にコップの水を掛け、店を飛び出してしまった。追い掛ける。一人にできない。何時間も公園にいて、暗くなっても帰ろうとしない百華。私の家の灯りはついていて、百華の家の灯りはつかない。いつからこうだった?こんな時、百華の側にいてあげなよと、何故か蒼介に言うことができなかった。※この作品は【危険恋愛M】vol.105でもお読みになれます。
    • 弟の顔して笑うのはもう、やめる
      (22)
      神寺千寿
      作家先生の和風家屋の庭でバーベキューのガーデンパーティ。全然気乗りしねぇ。でも一応招待されたし、美羽が心配だから付いてきた。結婚とかガチな現実、理解も覚悟も全く出来てない美羽に、外堀から埋めて逃げ道無くすような真似してんなよ。こんな場で左手薬指に指輪した彼女とか、普通にお披露目だろうが。…何で急に、そんなに焦ってんだよ。※この作品は【危険恋愛M】vol.107でもお読みになれます。
    • 弟の顔して笑うのはもう、やめる
      (23)
      神寺千寿
      取り乱して何もできなかった。あの時、蒼介が来なかったら、今頃どうなっていたかわからない。西条くんと付き合って初めて、現実を知った気がした。心臓に病気を抱えている人と付き合うという事がどういう意味を持つのか、ましてや西条くんは私と家族になりたいと言ってくれて、でも私は、彼とこの先もずっと一緒に生きる覚悟があった?ちゃんと考えた事が…なかった。※この作品は【危険恋愛M】vol.109でもお読みになれます。
    • 弟の顔して笑うのはもう、やめる
      (24)
      神寺千寿
      「あいつと家族になんの?」「なれんの?」「あいつはそーゆーつもりで指輪渡してんだろ」「美羽はどういうつもりでいんの」俺に訊かれて初めて美羽は、自分が曖昧なまま指輪を受け取っている事を認識したっぽい。「結婚とか正直そこまでちゃんと考えられてないけど」「西条くんは私をすごく必要としてくれて、好いてくれてそれが嬉しいし」「だから今、西条くんが弱ってて、私を必要としてくれるなら力になりたい」「…あんまり役には立たないけど」そんなの答えになってねぇよ美羽。それは「好きだから側にいたい」というのではないだろ。※この作品は【危険恋愛M】vol.111でもお読みになれます。
    • 弟の顔して笑うのはもう、やめる
      (25)
      神寺千寿
      あの日西条くんの物になって、不安定に揺れていた足元に優しい穏やかな物が積もってゆくたび、「ああもう大丈夫」…そう、思っていたのに…。フラフラする…。西条くんはきっと気付いた。私が蒼介の言葉を嬉しいと思ってしまったこと…気付いてる。
    • 弟の顔して笑うのはもう、やめる
      (26)
      神寺千寿
      あの日から、蒼介の侵蝕が止まらない。しかしその事を、誰にも悟られてはいけない。私は何事もなかったかの様に振る舞う。振る舞い続ける。これまでもそうして来たのだから、きっとこれからもそう出来る。そう思っていたのに、何故だろう…蒼介が百華といるのを見た時、平静でいられなかったのは。嫉妬なんて感情、疾うの昔に消したはずなのに。
    • 弟の顔して笑うのはもう、やめる
      (27)
      神寺千寿
      西条くんが退院した。これからは西条くんからもらった指輪いつもつけて、人目のある場所でもくっついたりして、もっとカップルらしくしよう。だって私は西条くんの彼女で、蒼介の物じゃない。蒼介の所へは、行かない。行くわけがない。
    • 弟の顔して笑うのはもう、やめる
      (28)
      神寺千寿
      もうすぐ夏休み。梅雨の晴れ間の朝。お母さんが黄色い花を花瓶に挿している。「おはよう」の挨拶だけでその事について私たちは特に何も話さない。いつも通りだ。先に登校する蒼介を無言で見送る。蒼介もいつも通り。でも本当は違う。約束の時が、刻一刻と近づいて来る。
    • 弟の顔して笑うのはもう、やめる
      (29)
      神寺千寿
      後ろめたさを打ち消すように、今の自分を正当化するように彼に電話していた。「用とかじゃないんだけどなんとなく」駅までの道を歩きながら西条くんと話す。環境音で外にいることに気付かれてしまい、とっさにサークルの飲み会の帰りと嘘をついた。1人でこんな時間に歩かないでと心配してくれる彼に、人の少ない電車に乗って「家に着いた」と嘘のLINEを送った。西条くんへの罪悪感に押し潰されそうなのに、蒼介のことを無視できない。
    • 弟の顔して笑うのはもう、やめる
      (30)
      神寺千寿
      蒼介に引っ張られてラブホに入ってしまった。ベッドに押し倒される。お願いだからやめて…!「来たら抱き倒すって言った」「そんでお前は来た」「それが答えなんじゃねぇのかよ」
    • 弟の顔して笑うのはもう、やめる
      (31)
      神寺千寿
      今日、私はなんでここに来てしまったんだろう。わからない、何もかも。わかってるのは蒼介、私もあんたも最低だって事。
    • 弟の顔して笑うのはもう、やめる
      (32)
      神寺千寿
      始発の時間。電車が来るのが遠くに見える。この電車に蒼介とふたり乗って、どこまでも行けたら…。それを願う時点で、私は…。
    • 弟の顔して笑うのはもう、やめる
      (33)
      神寺千寿
      誕生日の約束の反故を謝る為だけに直接会いに来る様な彼女が、早朝こんな電話をしてくる。彼女が今普通じゃないのは明らかで、こんな風に取り乱すのは蒼介が絡んだ時で――。耳鳴り、動悸、冷たくなる指先。その一方で、どこまでも冷静な自分がいる。
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      (34)
      神寺千寿
      こんなに惨めで苦しい思いをしても、このひとを手離せない。諦めることに慣れきった僕が、生まれて初めて心から欲しいと望んだひとだから。
    • 弟の顔して笑うのはもう、やめる
      (35)
      神寺千寿
      力強く守ってもらいたくて(なのに結局独りが前提の思考で)、ずっとそばにいてもらいたくて(独りでも生きて行ける進路を選んで)、無償の愛に満たされた今の「家族」の温かい円の中が彼女の安心(だから)彼女は絶対に蒼介の手は取れない。蒼介、もう彼女を待つのはやめろ。
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      (36)
      神寺千寿
      美羽さんを犯す夢を見て目覚めた。夢の中で、彼女は何回も「やめて」と懇願したのに、僕はやめなかった。こんな朝、もう何度目だろう。いつか僕は、本当に美羽さんを傷付けるかもしれない。
    • 弟の顔して笑うのはもう、やめる
      (37)
      神寺千寿
      下腹部が痛い。この痛みは西条くんの心の痛みだ。自分のせいで西条くんを西条くんでなくしてしまった。いつも遅い。気付くのが。
    • 弟の顔して笑うのはもう、やめる
      (38)
      神寺千寿
      西条くんは「行く」って言ってくれたけど、やっぱり一人で行くべきだろうか。迷ったけれど彼は「せめて見届けたいから」と着いて来てくれた。「見届ける」って、どういう意味…?西条くんは困ったように笑う。
    • 弟の顔して笑うのはもう、やめる
      (39)
      神寺千寿
      ここは昔と変わらない。あの日の暗く美しい夏の風景が今も目の前に広がっている。せっかく来たのに足が進まない。どんどん委縮していく。
    • 弟の顔して笑うのはもう、やめる
      (40)
      神寺千寿
      美羽さんの拒絶反応。眠れない夜。襖の向こうには彼女がいるのに、その距離を限りなく遠く感じる。午後23:20、突然の着信。…蒼介からの。
    • 弟の顔して笑うのはもう、やめる
      (41)
      神寺千寿
      墓前に手を合わせたいけど、その時自分がどんな感情になるのか不安だ。私たちがお墓に着いた時、誰かが水場を使っていた。お墓の周りが濡れている。…掃除したあとみたいに…。
    • 弟の顔して笑うのはもう、やめる
      (42)
      神寺千寿
      起きてまず目に入ったのは、ド深夜に寄こされた短い一文。例の弟の墓参りに行くと、ただそれだけ。美羽が初めて過去と向き合おうとしているなら、俺もその場に立ち会いたい。
    • 弟の顔して笑うのはもう、やめる
      (43)
      神寺千寿
      ありがとう。一緒に来てくれて、見届けてくれて、背中押してくれて、本当に。時間は進んでるんだね。忘れちゃいけない事だけど、でももう遠くにやっていいのかな。今日たくさん泣いた?泣いてないよ。
    • 弟の顔して笑うのはもう、やめる
      (44)
      神寺千寿
      5年後10年後、この夏のことを私はどんな気持ちで思い返すんだろう。甘やかされて周りを見ないふりをしたり、ひとりが嫌で他人を傷つけたり、そういうのはもう、ダメだから…。私は自分を、好きになりたい。その為には、ここにいちゃいけない。
    • 弟の顔して笑うのはもう、やめる
      (45)
      神寺千寿
      「お前と美羽のことを話せ、全部」ついに親父に知られた。いつかはこの日が来るとわかってた。それが今日だ。けど逃げねぇ。俺は美羽が好きだ。間違ってても、駄々でも、俺は美羽がいいんだ。
    • 弟の顔して笑うのはもう、やめる
      (46)
      神寺千寿
      夢を見た。おとうさんと蒼介と、初めて顔を合わせた時の。イヤな感じは全然しなかった。それだけは、はっきり覚えてる。そんな夢を見ていた頃、家が、蒼介が、どんな事になっていたのか、私だけが、知らずに――…。

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