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緋が走る (1巻)
著者  :ジョー指月・あおきてつお
出版社名:Benjanet

緋が走るの詳細

あらすじ:

主人公「松本美咲」は萩の無名陶芸家である松本竜雪の娘である。美咲が東京の大学で学んでいたある日、父からの突然の電話で萩へと帰ったが、すでに父は亡くなっていた。父の最後の言葉に従い、窯の中に残っていた作品を取り出したとき、奇妙な器が見つかる。器の側面に浮かび上がる鮮やかな赤。それこそが、陶芸に置いて最高の美とされる、「緋」であった。「緋」に魅せられた美咲は大学を中退し、本格的に陶芸を学ぶ決意をして、創作を開始したのだが・・。

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シリーズ

    • 緋が走る
      (2)
      ジョー指月・あおきてつお
      美咲の父・竜雪(りゅうせつ)が遺した緋の器を見た人間国宝・一柳陶王(いちりゅう・とうおう)は、完全なる緋を作り上げようと創作を開始する。一方、陶芸家・斉藤に弟子入りした美咲は、「練り」をやらせてもらえるようになるが、その出来上がりを見た斉藤に勘当されてしまい・・。
    • 緋が走る
      (3)
      ジョー指月・あおきてつお
      斉藤から独立して自分の窯と店を持った美咲。製作した湯飲み茶碗がまったく売れないという厳しい現実に直面するが、初めて湯飲み茶碗が売れて陶芸家として第一歩を踏み出した!そして、「荒磯」を表現する湯飲み茶碗で、実力派陶芸家・木崎(きざき)と焼物勝負をすることになるのだが・・。
    • 緋が走る
      (4)
      ジョー指月・あおきてつお
      父の登り窯を初焚きしていた美咲は、途中で窯が異常な状態に陥って動揺するが、仲間達の奮闘でなんとか初窯焚きを終えた。その後、出来上がった作品を見た美咲は、窯の天井にされた細工が緋を走らせる手がかりだと感じ取る。そして、夏蜜柑ゼリーの器で流れ職人・鬼頭(きとう)と勝負することになるのだが・・。
    • 緋が走る
      (5)
      ジョー指月・あおきてつお
      流れ職人・鬼頭(きとう)との夏蜜柑ゼリー器勝負で様々な妨害を受ける美咲は、作品を自分なりの隠し味を込めて砂浜で野焼きをして仕上げる。そして、鬼頭の作品「黄斑」の素晴らしい出来にリードを取られる美咲の作品「吹雪」であったが、ゼリーを食べた時に冷たい美味しさを引き立てた「吹雪」の評価が高まり、ついには同点に追いつく。そこで美咲と鬼頭は、陶工三番勝負で決着をつけることになり・・。
    • 緋が走る
      (6)
      ジョー指月・あおきてつお
      丹波赤土部勝負で選抜された美咲は、一流の窯主・桜島山陶幹(さくらじまやま・とうかん)の参加で選抜から外されそうになるが、「松バァ」の口添えでなんとか参加を認められた。そして、集められた精鋭が赤土部を作ろうと研究に奔走する中、納屋を丸ごと焼いた陶幹からヒントを得た美咲は、焼かれた壁から、赤土部は緋の入り口であると考えて・・。
    • 緋が走る
      (7)
      ジョー指月・あおきてつお
      丹波赤土部勝負の決勝で危険な窯焚き「火の道」で作品を焼いた美咲は、それが失敗に終わった事でリタイアを決意するが、色見窯を片付けた時にヒントを得て再挑戦へと奮起する。そして最終審査で、桜島山陶幹(さくらじまやま・とうかん)の赤土部色に迫る大甕、美咲の赤土部色とは若干異なる発色の花器が並べられ、審査員の西野は美咲の作品に気になる点を見つけて・・。
    • 緋が走る
      (8)
      ジョー指月・あおきてつお
      美食家・今魯山人(いま・ろさんじん)の「赤」をテーマにした食の器勝負に参加する美咲は、無名異焼の「赤」に目をつけて、無名異焼職人・千蔵(せんぞう)の元で修業に明け暮れる。そして無名異焼の「赤」の秘密の迫りつつあった美咲は、千蔵から無名異焼は食の器には向かないと諭されるが、さまざまなアイデアで挑戦していき・・。
    • 緋が走る
      (9)
      ジョー指月・あおきてつお
      和食の帝王・古屋七四郎(ふるや・しちしろう)の作品に器を作る課題を与えられた美咲は、最高の味だと感じたお味噌汁の器を作ることになった。そこで軽くて熱さを感じず「美味しさ」を引き立てる作品を作った美咲は、初めて使うジェット窯に緋につながる何かがあるかもしれないと感じる。そしてジェット窯で思った通りの器に仕上げた美咲は、霧島(きりしま)の大胆かつ自由な発想の器と勝負になり・・。
    • 緋が走る
      (10)
      ジョー指月・あおきてつお
      「美食の儀」十二品目勝負で、ジェット窯を使いこなして偶然緋色を出した作品を仕上げた美咲は、並みいる強豪の中から勝ち抜き「朝食の儀」で優勝を争う。そして「朝食の儀」で緋色が焼きついた作品をいくつも仕上げた美咲は、陶芸界の巨匠・尼子と同点になり、「ときめき」をテーマにした陶壁を作る最終決戦をすることになり・・。
    • 緋が走る
      (11)
      ジョー指月・あおきてつお
      「美食の儀」で優勝した美咲は、その時に得た一億円の融資を元手に、かねてから考えていた焼物横丁を実現するために行動を始める。しかし窯元への説明会では誰も集まらず、電話ではまったく相手にされない美咲は、直接窯元へ出向いて交渉するがすっかり難航してしまう。そんな時、店舗の候補先の老夫婦と親しくなった美咲は、老夫婦から温かい言葉をかけられて嬉しくなり・・。
    • 緋が走る
      (12)
      ジョー指月・あおきてつお
      焼物横丁の実現を賭けた「お菊の皿」を再現する勝負で、実力派陶芸家・九鬼山(くきやま)に挑む美咲は、何者かにジェット窯を放火されたり、髪の毛をからませた皿を送られたりと悪質な嫌がらせを受ける。そして登り窯で作品を焼いていた美咲は、その途中で窯が崩れ落ちてしまうが、窯に残された皿に緋が走るのを目撃して・・。
    • 緋が走る
      (13)
      ジョー指月・あおきてつお
      「お菊の皿」勝負まで残り一週間、窯が壊れてしまった美咲は、天狗山の穴窯で作陶するために山ごもりの生活をする。そして灼熱の炎に耐えながら窯焚きをした美咲だったが、出来上がった作品には「緋色」が出ずショックと疲れで倒れてしまう。その後、目覚めた美咲は植田窯の幻影を見て、緋が出なかった原因にたどりつき・・。
    • 緋が走る
      (14)
      ジョー指月・あおきてつお
      緋の文献を探し求めて明木にやってきた美咲は、心当たりがある代目誠(だいめ・まこと)の家を訪ね、彼の登り窯周辺に大量の緋が出た陶片を発見し、代目も緋を追っていたのだと知る。そんな時、代目が佐渡の金山で落盤事故に遭ったと知らされた美咲は、佐渡へ行って入院中の代目を見舞うが、代目は記憶喪失になっていて・・。
    • 緋が走る
      (15)
      ジョー指月・あおきてつお
      緋を走らせる決め手となる粘土を探す美咲は、緋の秘文書「走緋伝」の「黄金の下の土」をヒントに西日本の金山を中心に土を採集する。しかしその粘土を使っても緋が出ない事に落ち込む美咲は、高杉(たかすぎ)や彩(あや)の言葉から、黄金は実った稲穂であり粘土は備前の田んぼの土だとたどり着くのだが・・。そして、美咲は緋を走らせることができるのか?感動の完結巻!

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